昔の私は参道を歩く時、真ん中を進むことが多かったです。
よく、参道の真ん中(正中)は神様の通り道のため、歩いてはいけないって聞きますよね!
その通り。歩き方は、もちろん左か右ですよね。これを知ったのは、神社の氏子総代を務めた時でしたから10年程前のこと。
今では勿論左か右を歩いています。あなたも参道を歩くときは、気を付けてくださいね。
では神社の参道とは、参道の真ん中は神様の通り道、歩き方は左か右がよい、参拝するときは真ん中でよいなどをご一緒に見ていきましょう!
神社の参道とは
まず神社の参道とは何でしょう?
それは文字通り、神社にお参りするために通う道のことですね。
狭義には、鳥居から拝殿(本殿)に至る通路を指します。
また広義には、駅や集落など人の多い場所から神社に至るまでの道を指します。
複数の参道が存在している場合、メインストリートを表参道といいます。
日本で一番有名な表参道は、東京原宿の表参道です。JR原宿駅前の神宮橋交差点から青山通りの表参道交差点まです。表参道を通って明治神宮に参拝した人も多い事でしょうね。
狭義と広義の参道を分ける鳥居をくぐって、境内の参道へ向かいましょう。
※なお、鳥居のくぐり方はコチラが参考になります。
⇒ 神社の鳥居のくぐり方!くぐる前の礼、喪中時の作法はくぐらない?
神社の参道にはほとんど手水舎が設置されています。ここで口をすすぎ手を洗い、心身に憑いたけがれを洗い清めてからお参りしましょう。
でも手水舎がない神社もありますね。もし参道が玉砂利なら、歩くとジャリジャリと鳴り身を清めることができます。玉砂利の玉は、たましい(魂)、たま(霊)、みたま(御霊)を意味していますからね。
ところで、あなたは参道の右端・左端・真ん中のどこを歩きますか?
神社の参道の歩き方
参道は、神様も通られるってご存知でしたか。人も通るし、神様も通る参道ですが、それぞれ通る場所が違います。
まず神様に敬意を表して、神様の通る場所から見ていきましょう。
参道の真ん中は神様の通り道
参道の真ん中は、正中(せいちゅう)と呼ばれ神様の通り道とされています。
通常神様は、拝殿の奥にある本殿(奥殿)中央に鎮座していらっしゃいます。
鎮座する神様から見た場合、拝殿・賽銭箱・参道・鳥居までの直線状を正中といいます。神社の中でも特に神聖な正中(中央)には、みだりに入らないってことですよね。杏奈さんも呟いています!
ダメですよ真ん中歩いちゃ
— 杏奈 (@necoan299) April 29, 2020
正中といって参道の中央は神様の専用通路です
《大江奏
本殿から鳥居まで続く正中には、できるだけ入らないってことですね。では、参道のどこを歩いたらよいのでしょうか。
参道の歩き方は左か右がよい
境内の参道を歩くときは神主や宮司であっても、正中(真ん中)を避けて歩くのが神様に対するマナーです。
つまり、中央を避けて左端か右端を歩くのがよろしいです。
中央(正中)を避けるのは、歩くときだけではありません。
例大祭など祭事は本殿にて催されますが、参列者は正中をあけて左側と右側に並びます。
でも、参道の中央を横切るときも出てきますよね。そんなときは…
・屈行という作法で、頭を下げ腰をかがめながら横切る
または
・中央で神様の方を向き一礼して横切る
そうすることで、きっと神様にも微笑んでいただけることでしょう。
伊勢神宮は内宮が右、外宮が左
ところで、伊勢神宮においては左端か右端かが決まっています。
正中を神様が通るのは、伊勢神宮も変わりありませんが、内宮と外宮では左右が逆になります。注意してくてくださいね。
・外宮は、左側通行
・内宮は、右側通行
鳥居というか鳥居も含めて参道の真ん中は神様の通る道って言われてて人は右か左の端を歩くんですよ!
— ごろ@ (@kanadefreak) November 19, 2017
ちなみに伊勢神宮内宮は右、外宮は左と決まっております
と、こんなこと言いましたが、まぁ細かいことは気にせずにお参りするって気持ちがあったらいいんじゃないですかね!
参道では、左側か右側を歩く事はよく分かりました。では、参拝するときも真ん中を避けるのでしょうか?
参拝するときは、真ん中でよい
参道を歩くときは真ん中を避けますが、神前では真ん中に立ってお参りしてください。
でも、矛盾していることを言っているみたいですよね~
いいえ、矛盾ではありません。ご説明しますね。
結論から言いますね。
神様と向き合うときは、正中に立ってください。混雑する初詣の時は難しいかもしれませんが。。
もし正中に立たないで、斜めを向いて神様に向き合ったら逆に失礼ですからね。
拝殿の前まで来たら正中に立ちます。鈴を鳴らして参拝に訪れたことを告げて、神様をお呼びします。そして神様の正面で参拝させていただきましょう。
本殿の中での事例も一つご紹介しますね。
本殿で催される祭事では、宮司も正中を避けて並びますが、祝詞を奏上するときは、神様の正面に立ちます。
文字通り神前で直接向き合うときは、拝殿前でも本殿内でも正中に立つって事ですね。
参道を歩くときは真ん中を避け、神前では真ん中に立ってお参りしてくださいね。これが神様に対するマナーです。
なお、手水舎がありましたら心身ともに清めてから、心を込めてお参りいたしましょう。
⇒ 神社の手水の作法!洗い方や吐き出し方は?手洗い場がない時は?