「理解」はビジネスシーンでも日常会話でも学生さんもよく使う言葉です。

「理解」には主な意味が2つあります。

「理解が早い」「文章を理解する」「理解を示す」「理解力」「理解に苦しむ」などの言い回しは、1つ目の意味の用例です。

2つ目の意味は、「理解ある態度」「相手の心情を理解する」のように用いられます。

では「理解」とは何か?意味を中心に、使い方・類語(把握・認識)などを解説します。


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「理解」とは

「理解」の意味

国語辞典による「理解」の意味から見ていきます。

「理解(リカイ)」:
①物事のしくみや状況、また、その意味するところなどを論理によって判断しわかること。納得すること。のみこむこと。
②相手の立場や気持ちをくみとること。

(引用元:大辞林)

「理解」の意味①

「理解」の1つ目の意味は、「物事のしくみや状況、また、その意味するところなどを論理によって判断しわかること。納得すること。のみこむこと。」です。

「理解」の「理」は、「推理」でも使われ「分からないものに筋道をつける」「分かる」の意味を持ち、「解」は「見解」でも使われ「解き明かす」「判断し理解する」という意味があります。

つまり二字熟語「理解」には、「物事の筋道やしくみなどを解き明かして、正しく判断し分かること」という意味合いがあることが分かります。

また多くの場合「理解」は、「物事の道理・筋道・しくみなどを正しく判断し、今まで分からなかった意味や内容が正しく分かること」というニュアンスで用いられます。

「理解」の用例としては、「理解が早い」「文章を理解する」「理解を示す」などという言い回しがよく使われます。

文例として「彼はどんな仕事を頼まれても、理解が早いのでとても助かっているよ。」という上司の発言には、「今まで関わらなかった仕事に対しても、彼の理解の早さと正確さにはいつも感謝している。」というニュアンスが込められています。

「理解」の意味②

「理解」には、前節の意味から派生した「相手の立場や気持ちをくみとること。」という2つ目の意味があります。

その2つ目の意味は、多くの場合「相手の気持や立場に立って、相手のことを親身に考えたり、推察したり、思いやること」というニュアンスで「理解」の2文字が使われます。

その用例として「彼の心情を理解する」「生徒に理解ある先生」などという言い回しが挙げられます。

「理解」の文例として「A君のお父さんは先月行方不明となりました。A君の心情をできるだけ理解してあげてください。」という上司から職場内への呼びかけには、「お父さんの帰りをひたすら待つA君の立場に立ち、思いやりの心で接してあげてほしい。」というニュアンスが込められていますね。

「理解」の文法と使い方

「理解」は、名詞または動詞として使われます。

名詞として、「理解を~」「理解が~」のように使われます。

また「理解」に「する」を付加すると「理解する」というサ変動詞となり、「~を理解する」のように用いられます。




「理解」の類語

「理解」の類語「把握」「認識」との違いを通じて、「理解」の意味を深めていきます。

「理解」と類語「把握」の違い

「理解」と「把握」の意味はそれぞれ複数存在します。比較するための意味は下記の通りとします。

「理解」の意味は、「物事のしくみや状況などを分かること」。「把握」は「よく理解すること」です。

どちらも分かることで同じですが、違いは2つ。

・1つ目の違い:「理解」は単に「分かるだけ」。「把握」は「よく(=全て)理解すること」。
・2つ目の違い:「理解」・「把握」する内容。「理解」は、物事の筋道・しくみ・意味など。「把握」は、文章の意味や複雑な情勢・状況など。「理解」の方が広範囲と言えます。

※「把握」の意味などを紹介した別記事もありますので、合わせてご覧ください。
→ 「把握」とは?意味を中心に類語や使い方を詳しく解説

「理解」と類語「認識」の違い

「理解」の意味は、「物事のしくみや筋道が正しく分かること」。一方「認識」は「物事を見分け、本質や意義を理解すること」で、どちらも分かることでは同じです。

違いは、分かっている内容。

「理解」は、物事の道理・意味・内容など。つまり「理解」する対象は、全ての物事と言ってもいいでしょう。

一方「認識」は、物事の本質や意義など核心部分を理解します。つまり「認識」する対象物は、「理解」することが難しいとされる物事の本質や意義というわけですね。

※「認識」の意味などを紹介した別記事もありますので、合わせてご覧ください。
→ 「認識」とは?意味を中心に類語や使い方を詳しく解説

「理解」の使い方と例文

「理解」の主な使い方は2種類です。

・「理解」を名詞として用いる方法
・「理解する」というサ変動詞として用いる方法

「理解(名詞)」

名詞である「理解」は、「理解を示す」「理解が早い」「理解に苦しむ」のような言い回しで使われます。

・僕の意見に課長は理解を示したが、部長は理解できないと言った。
・今年の新入社員は新入社員研修の理解が早いので将来が楽しみです。
・彼の報告書は主旨がはっきりしていないので、いつも理解に苦しむ。

「理解する(動詞)」

サ変動詞「理解する」は、「~を理解する」のように用いられる他動詞です。

・授業中はノートするのが精一杯で、内容まで理解することができない。

まとめ

「理解」とは何か。意味を中心に使い方や類語などを解説してきました。

「理解」には主な意味が2つあります。
①物事の筋道やしくみなどを正しく判断し分かること
②相手の立場や気持ちをくみとること

①の用例は「文章を理解する」「理解が早い」
②の用例は「理解ある態度」「相手の心情を理解する」






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