「意見」は小学1年生でも知っている言葉です。話し合いの時間に自分の意見を発言したり、友達の意見を聞いています。

ですから「意見」は、日常会話・ビジネスシーン・学校など様々な場所で使われている言葉なのですね。

「意見を述べる」「意見を聞く」「意見が分かれる」など、言い回しもさまざまです。

では「意見」とは何か?意味を中心に、類語(見解・私見)・使い方などを解説します。


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「意見」とは

「意見」の意味

国語辞典による「意見」の意味から見ていきます。

「意見(イケン)」:
①ある話題についての、個人としての考え。
②自分の考えを述べて相手を教えさとすこと。また、そのことば。

(引用元:学研現代国語辞典)


「意見」には意味が2つ存在します。

「意見」の意味①

「意見」の1つ目の意味は、「ある話題についての、個人としての考え。」です。

「意見」の「意」は、「意志」でも使われ「おもう」「心の中でおもいめぐらす」の意味を持ち、「見」は「見解」でも使われ「考え」「みかた」という意味があります。

つまり二字熟語「意見」は、「ある物事に対して、個人としての考え」という意味合いがあることが分かります。

また「意見」は、おおかた「ある物事・問題・話題などに対して、心の中で思い巡らした結果、個人としてまとめた主張や考え」といったニュアンスで用いられます。

「意見」の用例としては、冒頭で示した「意見を述べる」「意見を聞く」「意見が分かれる」などという言い回しがよく使われます。

文例として「各発言者は勝手な意見を述べているだけだ。これでは意見をまとめるのは先になりそうだ。」という議長の発言には、「議題の本筋に沿ったしっかりした意見が少なく、残念ながら意見がまとまらない。」というニュアンスが込められています。

「意見」の意味②

「意見」には、元々の意味「個人としての考え」のほかに、「自分の考えを述べて相手を教えさとすこと。また、そのことば。」(=忠告)という2つ目の意味があります。

この「意見(=忠告)」は、多くの場合「自分の思う考え(道理や利害)を説いて、人の過ちや欠点を改めるよう忠告すること」といったニュアンスで用いられます。

その用例として「息子に意見する」「医者に意見される」などという言い回しが挙げられます。

文例として「長年失業している息子に対して、早く仕事を見つけるよう意見した。」という父親の話には、「息子の将来を考えると、早く仕事が見つかってほしいので父親として忠告した。」というニュアンスが込められています。

「意見」の文法と使い方

「意見」は、名詞または動詞として使われます。

名詞としては、「意見を述べる」「意見の相違」「賛成意見」のように使われます。

また「意見」に「する」を付加すると「意見する」というサ変動詞となります。「~を意見する」のように用いられます。




「意見」の類語

「意見」の類語「見解」「私見」との違いを通じて、「意見」の意味を深めていきます。

「意見」と類語「見解」の違い

「意見」の意味は、「ある問題についての個人の考え」。一方「見解」は、「公の問題などについて、組織としての考え」。

両者の意味はともに、考えです。違いは、その考えが、私的か公的か。

「意見」の「意」は、「心の中で思い巡らすこと」という意味を持ちます。よって「意見」は、個人的な考えです。

「見解」の「解」は、「ほぐれてわかる」「解きほぐした考え」の意。よって「見解」は、「組織として解きほぐした結果の考え」というわけです。

※「見解」の意味などを紹介した別記事もありますので、合わせてご覧ください。
→ 「見解」とは?意味を中心に類語や使い方を詳しく解説

「意見」と類語「私見」の違い

「意見」の意味は、「ある話題についての個人的な考え」。「私見」は「個人的な意見の謙譲語」。どちらも個人的な考えで共通です。

違いは普通語(常態語)か敬語か。「意見」は普通語、敬語ではありません。

「私見」は、意見の謙譲語(敬語)です。「私見を述べさせていただきます」のように自分の意見をへりくだっていうときに用いられます。

「意見」の使い方と例文

「意見」の主な使い方は2種類あります。

・「意見」を名詞として用いる方法
・サ変動詞「意見する」として用いる方法

「意見(名詞)」

名詞である「意見」は、「意見を述べる」「意見の相違」「意見が言えない」「ご意見」のような言い回しで使われます。

最後の「ご意見」は、「意見」に接頭語の「ご」を付ける尊敬表現です。

・今月の役員会議では、役員それぞれが意見を述べた。
・意見の相違はあったが、十分議論を尽くしたので採決が行われた。
・この会議は、特定の人を除き途中から意見が言えない雰囲気になってしまう。
・諸先輩の方々からご意見を頂戴したい。

「意見する(動詞)」

サ変動詞である「意見する」は、「~を意見する」のように用いられる他動詞です。

・担当医から禁煙するよう意見されたので、忠実に従おうと思う。

まとめ

「意見」とは何か。意味を中心に類語(見解・私見)や使い方などを解説してきました。

小学1年生でも知っている「意見」には意味が2つありました。
①ある話題についての、個人としての考え。
②自分の考えを述べて相手を教えさとすこと。また、そのことば。

間違わないよう使い分けてくださいね。






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