「知見」は「ちけん」と読みます。日常会話ではあまり聞くことはありません。主に企業・官公庁・各種団体において使われています。

例えばある企業において、経営を左右させる大問題の発生により会社を再建するために「経営の経験と知見を有する人物を取締役として迎えた」などと用います。

ではこれから「知見」とは何か?意味を中心に使い方も含め、用例を交えながら分かり易く解説します。

「知見」の意味は一般的な解説だけでなく、字義・由来や文法的な使い方なども解説します。


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「知見」とは


「知見」の意味

「知見(ちけん)」とは、「実際に見て知ること」や「物を見て得た知識」という意味です。

つまり「知見」とは「実際に見る体験により得た知識」のこと。故事成語「百聞は一見にしかず」では一見の確かさが強調されていますが、「知見」も見ることで得られる確かで貴重な知識と言えるでしょう。

なお「知見」には、仏教用語で「悟り」という意味もあります。元々は「智見」と書いていましたが、「智」が常用外漢字のため、公用やビジネスなどでは「知見」が使われています。ただ住職さんとのやり取りでは、「知見」と「智見」のどちらを使っても問題ありません。

「知見」の字義と由来

「知見」の「知」という漢字には「知る」「物事の本質を正しく理解する」という字義(漢字の意味)があり、「知識」や「知者」にも同じ字義で「知」が使われています。また「見」という漢字は、「見る」「物の姿が目に入って見える」の字義を持ちます。

つまり「知見」は、「物を見て本質を理解する」「物を見て得た知識」という意味合いになっていることが分かります。

「知見」の使い方と文法

ところで「知見」は、主に名詞として、「知見を得る」「知見を深める」「知見が広がる」「知見が広まる」「知見が深い」のように使われます。

また、名詞の「知見」に「する」が付くと「知見する」というサ行変格活用の動詞になります。動詞としての使い方は名詞より稀ですが、例文を第3章にてご紹介します。


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「知見」の類義語

「知見」と類語「知識」の関係

「知見」も「知識」も、「知っていること」では同じですが、明確な違いがあります。

「知見」とは、一般的に実際に見るという体験により得た「知識」を言います。

一方「知識」とは、見ることで得た「知識」を含め、本や人から聞いた話など「知っていること」の全てが「知識」となります。

つまり両者の違い(関係)は、「知見」<「知識」。「知見」は「知識」の一部として含まれます。

「知見」と類語「見聞」の違い

「知見」も「見聞」も「物を見たり聞いたりすること」でほぼ同じですが、得るものに焦点を絞ると「知見」は知識だけですが、「見聞」は知識や経験です。

以上から「知見」と「見聞」の意味の違いは、「見聞」の方が幅広く得るものがあることが分かります。

なお「見聞」の音読みは、一般的には「けんぶん」ですが、「けんもん」(「もん」は呉音)という音読みもありますが、誤解を防ぐため「けんぶん」を使うことをお勧めします。

「知見を~」「知見が~」などの例文

「知見」は、主に名詞として「知見を深める」「知見を広げる」「知見が広がる」「知見が深い」のように用いられます。また「知見する」というサ変動詞として用いる方法もあります。

「知見を深める/広げる」

「知見」を名詞(目的語)として用います。続けて「を」と他動詞「深める」「広げる」を伴う例文です。意味解説もご覧ください。

・もっと専門分野の知見を深めたい。
<自分の専門分野に限定した上で、知見を奥深くまで徹底的に追求していきたい。>
・国内旅行もいいが、世界を旅してもっと知見を広げたい。
<国内旅行だけでなく世界を旅して、さらに様々な分野や事柄において知見を広げたい。>

「知見が広がる/深い」

「知見」を名詞(主語)として用います。続いて、「が」と自動詞「広がる」または形容詞「深い」を伴う例文です。

・出張で日本中を旅して知見が広がった。
・現場主義の彼は職場のだれよりも知見が深い

「知見する」

サ変動詞「知見する」の使用は稀ですが1例だけご紹介します。

・未体験の物は、現地に行って知見することでよく分かるものだ。

まとめ

「知見」とは、「実際に見て知ること」または「物を見て得た知識」。

一般的には、旅行・留学・出張先など現地において実際に物を見るという体験をして、知識を得ます。

さらに「知見が深い人」や「知見が広がった人」になると、説明するにも説得力が増していくようですね。






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