厄年は誰にも訪れます。男性は数え年で25歳、42歳、61歳。女性は19歳、33歳、37歳!厄年の一年間、災難が降りかからないよう厄払いしませんか。
厄払いの前に初穂料を差し出しますが、厄払い初心者にとって、初穂料をのし袋に入れるのか入れないのか、その袋には何を書くのか、金額はいくらなのか...と、疑問が次から次へと出てきます。
厄年の一年間、厄払いして心身ともに明るく清らかに過ごしたいですね。これから厄払いで使うのし袋(封筒)の書き方・初穂料の入れ方・水引の種類・相場等の疑問を解消していきましょう。
目次
厄払いとは
厄払い(厄祓い)とは、主に神社やお寺に出向き祈祷を受けることで、身についてしまった災難(厄)を取り除いてもらうことを言います。
特に厄年は、災難に遭うことが多いので気をつけるべきといわれる年ですので、1月1日に厄年を迎える方は、厄払いすることをオススメします。
寺社によって違いはありますが、一般的な男性の厄年(本厄)は、数え年で25歳、42歳、61歳。女性は19歳、33歳、37歳。本厄の前後に前厄と後厄があるので厄年は3年間続くことになります。
また本厄の中でも、男性42歳、女性33歳が大厄、最も大きな災難にあう恐れがある厄年と言われています。実際私も42歳の大厄には災難に見舞われた一人です。
なお、一般的に厄払いは神社において使われ、お寺にて行われるものは厄除けと言われます。まれに神社(寒川神社など)で厄除けが使われ、お寺(仙台市西方寺など)で厄払いが使われている事例も見られます。
厄払いのお金、のし袋への入れ方
次は、のし袋や封筒の書き方をご紹介したいところですが、
書く前に、受付に渡すのは「現金そのもの」でいいのか、「のし袋に入れる」のか、「封筒に入れる」のかをよく知っておく必要があります。
この章では、お金(初穂料・お布施)と3種類の方法(お金の入れ方)について、見ていきます。
初穂料(お布施)とは
神社やお寺で厄払いをしていただくには、初穂料(お寺では一般的にお布施)を神仏の前にお供えします。初穂料もお布施もお供え物なんですね。
元々、初穂とはその年に初めて採れた稲穂を指し、野菜や果物などの初物とともに、感謝の気持ちを込めて神社に奉納していたようです。
ところが現在では、本来の初穂を奉納できない方が増えたこともあり、お金を初穂の代わりとして、季節を問わず奉納(お供え)するようになりました。そのお金の表書きが初穂料というわけです。
初穂料(お布施)の入れ方は3種類
ではお供えされる初穂料(お布施)はどのように包んで、受付で渡したらよいのでしょうか?
入れ方は3種類考えられます。
- のし袋に入れる
- 白封筒に入れる
- 現金をそのまま渡す
のし袋・白封筒に入れる
大切なことは感謝の気持ちがあれば、のし袋か白い封筒かを問いません。初穂料は白い封筒またはのし袋に入れることをお勧めします。
※大野湊神社さんと榮厚山法徳寺さんのサイトでは、のし袋または封筒を推奨しています。
⇒ 石川県金沢市の大野湊神社
⇒ 愛媛県今治市の榮厚山法徳寺
お金(札)の向きは、人物の顔が印刷されている側がのし袋の表面・上側になるように入れます。
ところで、封筒や印刷されたのし袋の封は不要です。もし封なしで開く心配があれば、1か所だけ軽く(指で簡単に開けられるように)のり付けしておくことをおすすめします。
お金を袋に入れない
通常、現金をのし袋や白い封筒に入れずそのまま渡すのは失礼にあたります。
ところが、受付で現金のみを渡すよう指定する神社やお寺があります。理由は、厄払いの時期になると大きな神社・お寺では大混雑します。その状況で、のし袋を大勢が渡せば受付周辺の混雑はさらにひどいことになるでしょう。
ですから大混雑している場合には、受付の方や他の参拝者にご迷惑がかからないよう、お金を袋から出して渡すのがいいでしょう。
初穂料を包むのし袋などの書き方
たいへんお待たせしました。のし袋や封筒の書き方をじっくり見ていきましょう。
厄払い・のし袋の書き方
厄払いですので、のし袋は「紅白で蝶結びの水引」のものを使用します。
神社とお寺では、表書きの書き方が異なりますのでご注意ください。
◆表書き(上部)
神社:「初穂料」と縦書きします。「御初穂料」でも失礼ではありませんが、一般的ではありません。
お寺:「御布施」と縦書きします。なお、成田山新勝寺の公式サイトには「初穂料」と示されています。のし袋にもその通り書いた方がよいでしょう。
⇒ 成田山新勝寺・厄祓いの受付
◆表書き(下部)
「厄払いを受ける方の名前」をフルネームで書きます。「初穂料」より少し小さめにします。
連名で書く時は、2名なら2列にして縦書きします。
◆中袋なしの場合(一般的にのし袋に水引が印刷されている)
裏面下部に、初穂料として「金5000円」などと算用数字で横書きします。
裏面「金5000円」の下部に、住所を横書きで書きます。
◆中袋がある場合(一般的にのし袋に本物の水引が付いたもの)
中袋の表面に、初穂料を「金壱萬円」などと縦書きで書きます。
中袋の裏面左下に、住所と名前を縦書きで書きます。
★なお、お寺に渡す御布施は弔事ではありません。濃墨で書いてください(うすい墨はダメ)ネ。
厄払い・封筒の書き方
厄払いですので、「白い封筒」を使用します。
◆表書き(上部)
神社:「初穂料」と縦書きします。
お寺:「御布施」と縦書きします
◆表書き(下部)
「厄払いを受ける方の名前」をフルネームで書きます。「初穂料」より少し小さめにします。
◆裏書き(下部)
初穂料を「金五千円」などと縦書きで書きます。
住所を縦書きで書きます。
厄払いの初穂料の渡し方
入れ方・書き方の次は、初穂料の渡し方です。
事前に初穂料を入れたのし袋を袱紗(ふくさ)に包んでおきます。受付でのし袋を出したら、ふくさにのし袋を載せたまま窓口に差し出します。
なおふくさには、金封(長財布)タイプと風呂敷タイプの2種類ありますが、板状の金封(長財布)タイプを選ぶとよいでしょう。お金の出し入れと差し出し方がとても簡単にできます。
のし袋と水引の種類
のし袋・封筒の種類
厄払いで特に注意していただきたいのは…のし袋の種類
「紅白で蝶結びの水引」ののし袋をお使いください(↓)。
勘違いするのは、お寺に渡すとき。お寺には、白黒の不祝儀袋を渡してしまいそうになる方いますよね。
厄払いは不幸ではありません!不祝儀袋ではなく祝儀袋(「紅白で蝶結び」ののし袋)を使います。
でも、再び災難が降りかかり厄払いするような事態にならないよう、「紅白・結び切り」ののし袋を渡したいと考える方もいるでしょう。
厄払いでは、結び切りののし袋(↑)は使いません。
厄払いは、七五三やお宮参りの祈祷と同じように、神前に感謝の気持ちを込めてお供えするわけですから、一般的な祝儀袋(「紅白・蝶結びの水引」ののし袋)で結構です(次節「水引の種類」を参照)。
以上でのし袋の種類はお分かりいただけたと思いますが、封筒については郵便番号枠のない「白い封筒」をご使用ください。
水引の種類
のし袋に付いている水引の種類についてご確認ください。
■蝶結び
何度でも結び直すことができる結び方。
何度あってもよい一般的なお祝い・挨拶・お礼・祈願(祈祷)などに使用します。※厄払いは祈祷です、紅白・蝶結びを使います。
■結びきり
再び繰り返す事がないよう、一度結んだらほどけない結び方。
婚礼関係(結納・結婚祝い・結婚内祝いなど)・弔事・お見舞い・快気祝い
さらに「結びきり」には、赤白と白黒があります。
・赤白結びきり⇒婚礼関係・お見舞い・快気祝い
・白黒結びきり⇒弔事
なお、関西以西では祝い事は「蝶結び」ではなく「鮑結び」が一般的に使われています。
ここまで、結び方による水引の分け方を説明してきましたが、本物の水引か印刷された水引かという分け方もあります。
地方によって違いはありますが、一般的に初穂料が1万円未満は水引が印刷してあるのし袋、1万円以上は本物の水引の付いたのし袋を選ぶとよいでしょう。
厄払いの初穂料(お布施)
初穂料の金額相場
気になる初穂料(お布施)の金額相場について見ていきましょう。
- 初穂料の相場は、5000円~10000円と言われています。
神社やお寺によっては、金額が表記されている場合があります。金額が表記されていない場合には、料金を問い合わせてみるのもよいでしょう。
問い合わせしても、金額を言わない、お気持ちだけ、と言う寺社もあります。その場合、相場5000円~10000円から決めてください。
ちなみに、明治神宮の一般的な祈願料金は5000円から3万円まで。5000円・1万円・3万円の3種類が一般的な祈願祭の料金。3種類の違いは、上にいくに従ってお札の大きさや授与品が変わります。
ご参考までに、その上に5万円・10万円・30万円という大祈願祭・特別祈願祭・特別大祈願祭もあります。
また名古屋市の熱田神宮の祈祷料は、6000円、8000円、10000円以上の3通り、スッキリしています。
さらに金沢市の大野湊神社の祈祷料は、1件につき5000円以上と明記されています。
お札は新札がいい?
できれば新札を使うとよいです。なければ、できるだけきれいなお札を選びましょう。
まとめ
のし袋(封筒)への初穂料(御布施)の入れ方・書き方・渡し方・のし袋・水引の種類・相場等の疑問は解消しましたか。
最後にポイントだけ確認しましょう。
一般的に初穂料は白い封筒またはのし袋に入れることをお勧めします。ただ寺社からの指示や大混雑しているときは、お金を袋から出して渡します。
神社とお寺では、のし袋と封筒の表書きの書き方が異なります。
・神社の表書き:「初穂料」
・お寺の表書き:「御布施」
また厄払いは不幸ではありません。七五三やお宮参りと同じ祈祷です。祝儀袋(「紅白で蝶結びの水引」ののし袋)をお使いください。
誰にも訪れる厄年、一年間災難が降りかからないよう、厄払いして心身ともに清々しく過ごせたらいいですね。比較的寒い季節に行くことになりますので、暖かい服装でお出かけください。
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白黒の結びきりをお見舞い、快気祝いを使うのは間違いではないですか?
コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、お見舞い、快気祝いで「白黒の結びきり」は使用しません。
下記のように訂正しました。
・赤白結びきり⇒婚礼関係・お見舞い・快気祝い
・白黒結びきり⇒弔事
管理人より